90cm水槽のろ過不足でお悩みではありませんか?水がすぐ濁り、大型魚のフンが多くて水質維持が大変…そのままでは大切なお魚が病気になってしまうかもしれません。そこでおすすめなのが、圧倒的なろ過能力を誇るGEX「グランデ900」です。本格的な上部式フィルターを探している方に向けて、本記事ではグランデ900のメリット・デメリットを徹底解説。ぜひ導入の参考にしてください!
GEX「グランデ900」とはどんなフィルター?
GEX(ジェックス)から発売されている「グランデ900」は、90cm水槽用に専用設計された大型の上部式フィルターです。上部式フィルターとは、水槽の上のフチ(フレーム)に直接乗せて使用するタイプのろ過装置のことで、古くから多くのアクアリストに親しまれ、信頼されてきた実績のある形式です。その数ある上部式フィルターの中でも、グランデ900は非常に巨大なろ過槽と、水を強力に循環させる専用ポンプを備えた、本格的なアクアリウムのためのハイエンドモデルとして広く認知されています。
グランデ900の基本スペックと特徴
グランデ900は、ろ過槽の容量がなんと7.3リットルという大容量を誇ります。これは90cm水槽向けの上部フィルターの中でもトップクラスのサイズであり、たっぷりとろ材を詰め込むことが可能な設計になっています。流量に関しても非常にパワフルで、50Hzの地域で1分間に約12リットル、60Hzの地域で約13リットルもの飼育水を循環させることができます。セット内容には、グランデ900本体(ろ過槽やフタ)に加えて、ポンプ(MB-900)、専用交換ろ過材が2個、クリーンバイオ-N(バクテリアの繁殖を促す生物ろ材)が2個含まれています。つまり、購入して組み立てればすぐに強力なろ過システムを立ち上げることができる、非常に充実したオールインワンパッケージとなっているのが大きな特徴です。淡水魚だけでなく海水魚の飼育にも対応しており、幅広いジャンルのアクアリストが愛用しています。
なぜグランデ900が多くのユーザーに支持されるのか
現在のアクアリウムシーンにおいては、水槽の周囲がすっきりとしてレイアウトの邪魔にならない外部式フィルターなども高い人気を集めています。しかし、それでもなおグランデ900が多くのユーザーから圧倒的な支持を受け続けているのには明確な理由があります。それは、「圧倒的な水質浄化能力」と「日々のメンテナンスのしやすさ」という、フィルターに求められる最も根源的で重要な機能において、他の追随を許さないほどの高水準を実現しているからです。特に、水を汚すスピードが早い大型魚や、大量のフンをする金魚、肉食魚などを飼育しているユーザーにとって、ろ材を大量に投入でき、かつ手軽に掃除ができるグランデ900は、水槽の健康を維持するための「心臓部」として絶対に欠かせない存在なのです。
グランデ900を導入する5つのメリット
グランデ900を自身の水槽環境に導入することで、具体的にどのような恩恵を受けられるのでしょうか。ここでは、グランデ900ならではの際立ったメリットを5つのポイントに絞って、詳しく深掘りして解説していきます。
1. 90cm水槽に最適な「圧倒的なろ過能力」
グランデ900を語る上で絶対に外せない最大のメリットが、その圧倒的なろ過能力の高さです。7.3リットルという広大なろ過槽は、水をキレイにしてくれる有益なバクテリア(硝化細菌など)が定着するためのスペースとして、十分すぎるほどの広さを持っています。水質浄化の要となる生物ろ過の強さは、ろ材の体積(バクテリアの住処の多さ)にほぼ比例します。グランデ900であれば、水を汚しやすいアロワナやポリプテルスといった大型の古代魚、オスカーなどの肉食魚、あるいは大食漢である金魚や錦鯉などを多数飼育していても、猛毒であるアンモニアや亜硝酸といった有害物質を素早く分解・無害化し、安全な水質を長期間にわたって維持することが可能です。90cm水槽のメインフィルターとして単独稼働させても、水質悪化の不安を感じさせない絶大な安心感を提供してくれます。
2. 酸素を豊富に取り込める上部式ならではの構造
上部式フィルターであるグランデ900は、強力なポンプで水槽の底から汲み上げた水を、ろ過槽内にシャワー状に降り注がせます。そして、ろ過材を通過した水が重力に従って、再び水槽内へと勢いよく落ちていく構造をしています。この「水が空中に触れながら移動する」という過程において、飼育水が空気中の酸素を取り込む面積が非常に大きくなり、水中に豊富な酸素(溶存酸素)を自然と溶け込ませることができるのです。豊富な酸素は、魚が健康に呼吸するために必要なのはもちろんのこと、水をキレイにしてくれる好気性バクテリアが活発に活動・繁殖するためにも絶対に不可欠な要素です。密閉された容器の中で水が循環する外部式フィルターと比較すると、グランデ900は酸素供給の面で圧倒的に有利に立ちます。酸欠に弱い魚種の飼育や、バクテリアの活性を最大化させてろ過効率を極限まで高めたい環境において、グランデ900は絶大な効果を発揮します。別途エアレーション(ぶくぶく)を追加しなくても、生体が快適に過ごせるケースも非常に多いです。
3. セパレートタイプ(バスケット式)のろ過槽でメンテナンスが容易
グランデ900のろ過槽は、内部がセパレートタイプ(バスケット式)に分かれている構造を採用しています。これが、日々の煩わしいメンテナンス作業において、驚くほど大きなメリットをもたらします。従来の一般的な古いタイプの上部フィルターは、ろ過槽がひとつの大きな箱になっており、一番下にある生物ろ材を取り出して洗うためには、その上に乗っているウールマットや他のろ材をすべて取り出さなければなりませんでした。しかしグランデ900は、ろ過槽内に独立したバスケットが配置されているため、洗いたい部分のろ材だけをバスケットごと、取っ手を持って簡単に取り出すことが可能なのです。「一番上のウールマット(物理ろ過)だけを取り替えて物理的なゴミを取り除きたい」「今日は真ん中のバスケットに入っている生物ろ材だけを軽くすすぎたい」といった細やかなメンテナンスが、手を汚すことなく極めてスピーディーに行えます。メンテナンスのハードルが下がることは、アクアリストがこまめに手入れをするモチベーションに繋がり、結果的に長期間水質を良好に保つことに直結します。
4. カスタマイズ性が高くオリジナルろ過槽を作りやすい
大容量かつセパレート式のろ過槽は、アクアリストの探求心をくすぐる非常に高いカスタマイズ性を秘めています。もちろん、付属している純正のマットやろ過材をそのまま使用するだけでも十分な性能を発揮しますが、飼育している生体の種類や、水質の好みに合わせて、中に入れるろ材の種類や配置を自由自在に工夫することで、さらに上のレベルのろ過システムを構築できます。例えば、バスケットの1段目には大きなゴミを取る粗目のマットを敷き、2段目には高価な微多孔質のリングろ材をぎっしり詰め込み、3段目には水質を弱酸性に傾けるためのピートモスを仕込む、といった具合です。濁りを取り除くための活性炭やゼオライトをスポットで投入することも容易です。自分だけの最強のオリジナルろ過槽を試行錯誤しながら構築する楽しみを味わえるのは、容量に余裕があるグランデ900ならではの魅力です。多少ろ材を詰め込みすぎても、水がオーバーフロー(あふれる)してしまう心配が少ない構造になっているため、安全にカスタマイズを楽しむことができます。
5. 信頼のGEXブランドによる入手性の高さと安心感
アクアリウム用品のトップメーカーであるGEX(ジェックス)の製品であるということも、長くアクアリウムを楽しむ上で決して無視できない大きなメリットです。グランデ900の本体セットはもちろんのこと、日常的に交換が必要になるウールマットや専用ろ過材、さらには交換用ポンプ(MB-900)や内部のインペラーなどの消耗部品に至るまで、全国の熱帯魚ショップやホームセンターのペットコーナー、あるいは大手オンラインショップで極めて容易に入手することができます。万が一、休日の深夜に突然ポンプが故障して動かなくなってしまったような緊急事態でも、翌日の朝には近所のお店で代替パーツを手に入れられる可能性が非常に高いというのは、命ある生き物を飼育する上で計り知れないほどの安心感に繋がります。長期間(数年から十数年)にわたって使い続けるメインフィルターだからこそ、部品の供給網が安定しており、いつでも修理・交換ができるというバックアップ体制は非常に重要です。
購入前に知っておきたい!グランデ900のデメリットと注意点
数多くの素晴らしいメリットを持つグランデ900ですが、一方で上部式フィルターという構造上避けられないデメリットや、導入にあたって事前に注意・確認すべき点も存在します。購入後に「こんなはずじゃなかった」と後悔しないために、以下のポイントをしっかりと把握し、自分の環境に合っているか検討しておきましょう。
1. 上部式フィルター特有の動作音と落水音
グランデ900最大のデメリットとして、多くのユーザーから挙げられることが多いのが「音」の問題です。強力なポンプが水を吸い上げる際のモーターの回転音や本体の振動音、そして何より、ろ過槽を通過した水が水槽の液面へと落ちていく際の落水音(ジョボジョボ、あるいはバシャバシャという音)が常に発生します。GEXも製品の改良によって静音化には努めていますが、空気に触れさせる構造上、完全に無音にすることは物理的に不可能です。そのため、寝室など静けさが求められる部屋に水槽を設置している場合、この動作音や水音が気になって夜眠れないという方もいらっしゃいます。特に、新しいろ材をセットした直後やメンテナンス後は、ろ材の中に空気が多く含まれており、吐出口からボコボコといった不規則で大きな音が出やすくなります。音に敏感な環境に設置する場合は、吐出口に繋がるパイプの向きを調整して水流を水槽のガラス壁面に沿わせて落とすようにする、あるいは水位を高めに保って落差を少なくするなどの工夫が必須になることを覚悟しておきましょう。
2. 水槽上部のスペースを大きく占有してしまう
上部式フィルターはその名の通り、水槽の上に乗せて使用するろ過装置です。グランデ900は90cm水槽のフタを置くスペースの半分ほどを覆い隠してしまうほど、非常に大きく存在感のあるサイズをしています。そのため、水槽上部の空間が大きくフィルターに占有され、水草育成のための強力な照明(LEDライト)を複数台設置するスペースが制限されてしまったり、日々のエサやりや水槽内のレイアウト変更といったメンテナンス作業時に手が入れにくくなったりするというデメリットがあります。もしあなたが、水草が鬱蒼と茂るネイチャーアクアリウムを本格的に育成したい場合や、レイアウト用の流木が水槽の水面から上へとダイナミックに飛び出しているようなテラリウム風のレイアウトを楽しみたい場合には、グランデ900の巨大な箱が物理的に邪魔になってしまうことがあります。水槽の周囲をスタイリッシュでスマートに見せたい方には不向きな選択肢と言えます。
3. 適合する水槽のタイプを厳密に選ぶ必要がある
グランデ900は、世の中にあるすべての90cm水槽に自由に設置できるわけではありません。基本的には、水槽の上部にプラスチックなどの縁(フレーム)が付いている「フレーム水槽」での使用を前提として、安全に荷重がかかるように設計されています。最近主流になりつつある、縁のないスタイリッシュな「オールガラス水槽」の上に設置することも物理的には不可能ではありませんが、ガラスの断面に直接フィルターの重たい重量と振動が集中してかかるため、長期間の使用で水槽のガラスにヒビが入ったり、最悪の場合は水槽が割れて崩壊したりする甚大な破損リスクが伴います。各水槽メーカーも、オールガラス水槽での大型上部フィルターの使用を推奨していないことがほとんどです。したがって、グランデ900を導入する際は、お持ちの水槽がフレーム付きの頑丈な水槽であるかどうかを必ず確認してください。また、水槽内の深さ(高さ)や枠の幅によっても設置に制限が出る場合があるため、メーカー公式サイトなどで詳細な適合寸法を事前に確認することが非常に重要です。
4. ろ過槽の容量が大きい分、稼働時の重量が非常に重くなる
ろ過能力の高さの裏返しでもありますが、7.3リットルという大容量のろ過槽にたっぷりと水が満たされ、さらに水を含んで重くなったろ材がぎっしりと詰め込まれると、グランデ900本体の稼働時の総重量は相当なものになります。セットして水を通した状態での重量は、軽く10kgを超えることも珍しくありません。この重さが、90cm水槽の上の片側に常にかかっている状態になるため、水槽を乗せている水槽台や、水槽自体の耐荷重には十分な注意と配慮が必要です。専用の水槽台を使用していない場合、重みで台がたわんで水槽が割れる原因になります。また、大掛かりなメンテナンスのためにろ過槽を丸ごと持ち上げて風呂場へ運んだり、本体を掃除のために移動させたりする際にも、そのズッシリとした重さが腰や腕への負担に感じることがあるでしょう。特に力に自信のない方は、メンテナンスの際にうっかり落として破損させないよう、常に丁寧で慎重な取り扱いが求められます。
グランデ900の開封から設置までの流れ・使い方
いざグランデ900を購入したら、どのように組み立てて水槽に設置し、使い始めればよいのでしょうか。ここでは、開封から実際に電源を入れて稼働させるまでの具体的な手順と、初期段階で初心者がつまずきやすいポイントについて丁寧に解説します。
パッケージ内容と付属品の確認
まずはパッケージを開封し、内容物がすべて不足なく揃っているかを確認しましょう。グランデ900のパッケージには、以下の部品が含まれています。 ・グランデ900本体(巨大なろ過槽本体と、上部を覆うフタ) ・専用ポンプユニット(MB-900。水を吸い上げる心臓部) ・ストレーナーパイプ一式(水槽の底の方から水を吸い上げるための延長パイプや先端のゴミ除け) ・専用交換ろ過材(ウールマットと活性炭などが一体になった複合マット)×2個 ・クリーンバイオ-N(バクテリアを繁殖させるための多孔質ろ材)×2個 これらが輸送中の破損なく揃っていることを確認したら、設置する前に、必ずすべてのパーツを水道水で軽く水洗いしておきましょう。これは、工場での製造時に付着した細かいプラスチックの削りカスや、ホコリなどを取り除くためです。この時、家庭用の中性洗剤などは絶対に使用してはいけません。洗剤の成分が少しでも残っていると魚が死んでしまうため、必ず「水のみ」で洗い流すようにしてください。
組み立てと水槽への設置手順
パーツを綺麗に洗ったら、付属の取扱説明書に従って各部品を組み立てていきます。
- ポンプの取り付け
ろ過槽の指定された位置(通常は端のポンプ室)に、ポンプユニットをしっかりと固定します。ポンプが浮いていたり、斜めにはまっていたりすると、稼働時に激しい振動音や異音の原因になるため、溝に合わせてカチッと確実にはめ込んでください。 - ストレーナーパイプの接続
水を吸い上げるためのストレーナーパイプを、ポンプの下部(吸水口)に接続します。90cm水槽の深さに合わせてパイプの長さをパーツの抜き差しで調整し、底砂を直接吸い込んでしまわないように、底から数センチ浮かせる程度の適切な高さを確保してください。 - ろ材のセット
セパレートタイプのバスケットに、付属のろ材をセットしていきます。基本となるセオリーは、水の流れの一番上流(水が最初に落ちてくる上段)に、物理的なゴミを濾し取るための「専用交換ろ過材(ウールマット)」を配置し、その下流(下段)に、有害物質を分解するバクテリアを住まわせる「クリーンバイオ-N」を配置することです。この順番を守ることで、下段の生物ろ材がゴミで目詰まりするのを防ぐことができます。 - 水槽への設置
組み立てとろ材のセットが完了したグランデ900本体を、90cmフレーム水槽の縁の上に静かに乗せます。本体がガタガタと揺れないか、水平にしっかりと安定して設置できているかを念入りに確認してください。
立ち上げ時の注意点と初期トラブルの解決法
水槽への設置が完了し、水槽内に規定量の飼育水を入れたら、いよいよコンセントを繋いで電源を入れます。電源プラグを挿すと、ポンプが「ブーン」という音とともに作動し、パイプを通じて水を吸い上げ始めます。 この時、もしポンプのモーター音はするのに、いつまで経っても水が吸い上がってこない(空回りしている)場合は、直ちに電源プラグを抜き、ポンプ内部の空気を抜くための「呼び水」という作業を行ってください。空回りの状態のまま長時間放置すると、モーターが異常過熱(焼き付き)を起こして完全に故障してしまいます。呼び水は、ポンプ周辺に直接コップなどで水を注ぎ込んで空気を押し出すことで完了します。 また、水が正常に循環し始めた直後は、ろ材の表面に付着していた細かい粉塵や濁り成分が水槽内に一気に流れ込み、一時的に水槽全体が白く濁ることがあります。しかし、フィルターが正常に稼働していれば、数時間から数日後にはウールマットが微細なゴミをキャッチし、驚くほど透明な水になります。もし吐出口から「ボコボコ!」という破裂するような大きな音が続く場合は、ろ材の中に空気がたくさん噛んでいることが原因です。一度吐出口のパイプを付け直したり、数日稼働させてろ過槽内の空気が自然に抜けるのを待つと、音は静かになります。
グランデ900の性能を最大限に引き出す!おすすめのろ材カスタマイズ
グランデ900の本当の醍醐味は、その巨大な7.3Lものろ過槽スペースを活かした「ろ材のカスタマイズ」にあります。付属の純正ろ材セットだけでも十分に水質を維持できますが、自分の飼育スタイルや生体の数に合わせてろ材の種類や量を工夫することで、グランデ900のポテンシャルを何倍にも引き出し、モンスター級のろ過システムを作り上げることができます。
純正ろ材(専用交換ろ過材・クリーンバイオ-N)の特徴と使い方
まずは、最初から付属している純正ろ材の役割について深く理解しておきましょう。「専用交換ろ過材」は、物理ろ過を担う白いウールマットと、吸着ろ過を担う活性炭などが一つのマット状に一体化されたものです。大きなフンや食べ残しを物理的に濾し取りつつ、水についた黄ばみや悪臭を活性炭の力で強力に吸着して取り除く効果があります。これは汚れを溜め込む消耗品であるため、定期的な交換が必須です。一方、「クリーンバイオ-N」は、表面に無数の細かい穴(多孔質)が空いた素材で作られた生物ろ過材です。この小さな穴の中に、アンモニアを無害な硝酸塩へと変化させる「硝化細菌」などのバクテリアを定着させて、生物学的に水を浄化します。こちらは洗って長期間使い続けることができます。初心者のうちは、この純正セットを説明書通りにバスケットに配置して稼働させるだけでも、グランデ900の圧倒的な威力を十分に実感できるはずです。
物理ろ過を強化するためのウールマット活用法
オスカーやアロワナなどの大型肉食魚、あるいは金魚など、フンを大量に排泄する生体を飼育している環境では、純正のマットだけではすぐに許容量を超えて目詰まりを起こしてしまいます。そこでおすすめなのが、ホームセンター等で安価で大量に売られている「市販の徳用ウールマット」を追加して、物理ろ過の層を分厚く強化するというカスタマイズです。グランデ900の水が最初に当たる一番上流のバスケット部分に、市販のウールマットを2重、3重に厚めに敷き詰めます。この追加した分厚いウールマットの層が、大きな粗ゴミやフンをすべて物理的に受け止めてくれるため、その下層に配置した高価な生物ろ過材(リングろ材など)がヘドロまみれになって機能低下するのを完全に防ぐことができます。一番上のウールマットが汚れたら、もみ洗いするか、汚れが酷ければ躊躇なく新しいものにどんどん交換していくスタイルをとることで、水槽全体のろ過効率を常に最高の状態に保つことができます。
生物ろ過を極めるためのリングろ材・ボールろ材の追加
グランデ900の巨大なろ過槽のポテンシャルをフルに爆発させるには、ガラス製やセラミック製で作られた高品質な「リングろ材」や「ボールろ材」を、空きスペースに大量に追加投入するのが、多くの上級者が実践している最強のカスタマイズです。純正のクリーンバイオ-Nに加えて、市販の高性能な多孔質ろ材を、下段から中段のバスケットにぎっしりと隙間なく詰め込みます。リング状の形をしたろ材は、上から落ちてきた水流を複雑に分散させて水との接触時間を長くしつつ、広大な表面積によってバクテリアを爆発的に繁殖させます。このカスタマイズを施したグランデ900の「生物ろ過能力」は凄まじいものがあり、魚が多少エサを多く食べすぎても水質がブレず、水替えの頻度を減らしても水質が驚くほど安定してピカピカの状態を維持できるようになります。ろ過槽の全体の体積の下半分から2/3程度をすべて生物ろ過材で埋め尽くすのが、理想的なセッティングバランスです。
吸着ろ過(活性炭など)を組み合わせるタイミング
レイアウトに入れた流木から出るアク(茶色い黄ばみ)がどうしても抜けない時や、魚が白点病などの病気にかかって薬浴治療を行った後、水槽内の薬の成分を早急に抜きたい時、あるいは水槽の水から生臭い嫌なニオイがする時などは、活性炭やゼオライト、ブラックホールなどの「吸着ろ過材」をスポット(一時的)で使用するのが極めて効果的です。グランデ900は、水槽の上に乗っているフタをパカッと開けるだけで、いつでも瞬時にろ過槽の内部にアクセスできます。そのため、ネットに入れた活性炭を空いているスペースにポンと放り込むだけで、いとも簡単に吸着ろ過をシステムに追加できるのです。数日経過して水がピカピカになり、黄ばみやニオイの問題が解決したら、すぐに活性炭を取り出すことができます。この「臨機応変なろ材の足し引き」が手を濡らさずにできるのも、上部式フィルターの優れた手軽さです。
グランデ900のメンテナンス方法と長持ちさせるコツ
どんなに高機能で優れたフィルターであっても、適切なメンテナンスを怠れば本来のろ過性能を発揮できず、水質悪化を招くだけでなく、ポンプの故障や水漏れといった重大なトラブルの原因にもなります。グランデ900を安全に、そして数年単位で長期間愛用するための、正しいメンテナンス方法とコツを詳しく解説します。
日常的なメンテナンス:ウールマットの洗浄と交換
グランデ900を使用する上で、最も頻繁に行うべき重要なメンテナンスが、物理ろ過を担っている一番上の層のウールマットの洗浄と交換です。水槽内のすべてのゴミはここに集約されるため、ここがフンやヘドロで目詰まりを起こすと、水がウールマットを通過できずにろ過槽内にプールのように溜まり、最悪の場合はろ過槽のフチから水槽の外(部屋の床)へと水漏れを起こすという大惨事に繋がる危険性があります。水槽の汚れ具合や飼育している魚の数にもよりますが、最低でも1〜2週間に1回は上部のフタを開けて、ウールマットの汚れ具合を目視で確認する習慣をつけましょう。全体が茶色くドロドロに汚れていたら、バスケットごと取り出して水道水の流水でしっかりと汚れを揉み洗いして流します。数回洗って繊維がペチャンコにヘタってきたり、洗っても汚れが落ちなくなってきたら、迷わず新しいウールマットに交換してください。この「一番上のマットを常に水がスッと通る状態にしておくこと」こそが、グランデ900の性能を正常に保ち、水漏れ事故を防ぐ最大の秘訣です。
定期的なメンテナンス:ろ材のすすぎ洗いとバクテリアの維持
数ヶ月に1回程度のペースで、下段に入っている生物ろ過材(リングろ材やクリーンバイオ-Nなど)のメンテナンスを行います。ここで初心者が絶対にやってはいけない最大のNG行動が、「バケツに汲んだ冷たい水道水で、ろ材をゴシゴシと念入りに白くなるまで洗ってしまうこと」です。水道水には殺菌のための塩素(カルキ)が含まれており、これでろ材を洗うと、せっかく数ヶ月かけてろ材の内部に定着・繁殖した有益なバクテリア(硝化細菌)が全滅してしまいます。バクテリアが死滅すると、フィルターのろ過能力がゼロに戻ってしまい、直後に水質が急激に悪化して魚が中毒死する危険があります。 生物ろ過材を洗う際は、必ず「水替えの際に水槽から抜いた古い飼育水」をバケツに溜め、その中でろ材をザルなどに入れて数回軽く上下に揺すり、表面に付着した大きなヘドロやゴミを軽くすすぎ落とす程度に留めてください。ろ材の茶色い色はバクテリアの色なので、真っ白にする必要は全くありません。また、ろ過槽内のすべての生物ろ材を一度の掃除で全部洗うのではなく、「今回は右半分のバスケットだけをすすぐ」「1ヶ月後の掃除では左半分をすすぐ」というように、洗う時期を意図的にずらしてローテーションでメンテナンスすることで、水槽内のバクテリアの急激な総量減少を防ぎ、水質を常に安定させることができます。
ポンプ周り(インペラー)の清掃と異音対策
「最近、モーターの音がブーンと異常にうるさくなってきた」「吐出口から出てくる水の勢い(流量)が明らかに弱くなった」と感じたら、ポンプ内部の汚れが原因である可能性が極めて高いです。半年に1度、あるいは症状が出たタイミングを目安に、ポンプ周りの点検と分解清掃を行いましょう。 グランデ900の心臓部であるポンプを取り外し、モーターの内部でプロペラのように高速回転して水を上に押し上げている部品である「インペラー(磁石に羽根がついたパーツ)」を抜き取ります。そして、インペラーが収まっていた穴(モーターブロック内部)の中を確認します。長期間使用していると、この部分に水垢や茶色いヌメリ、細長い水草の切れ端などが巻き付いて溜まっています。これが回転に対する大きな抵抗となり、異音や流量低下を引き起こすのです。市販の専用の細いチューブブラシや、家庭にある綿棒などを使い、インペラー本体の汚れと、モーターブロック内部の汚れを優しく丁寧に取り除いてください。 清掃をしても異音や流量低下が全く改善しない場合や、インペラーの中心を通っている軸(シャフト)が摩耗して細く削れていたり、インペラーの磁石部分にヒビが入って膨張している場合は、部品の寿命です。いくら掃除をしても直らないため、販売店で交換用部品として売られている新しいインペラーユニット(またはポンプ本体一式)を購入して交換する必要があります。
グランデ900はこんなアクアリストにおすすめ!
ここまで非常に詳しく解説してきた数々の特徴やメリット・デメリットを踏まえ、グランデ900は具体的にどのような飼育目的を持つアクアリストにとって、最も「買い」と言えるフィルターなのかを明確にまとめます。
肉食魚や大型魚、金魚などを飼育している方
アロワナ、オスカー、ポリプテルス、ダトニオといった、エサを丸飲みにして水を激しく汚す肉食魚や、常に底砂をほじくり返してエサを探し、大量の太いフンをする金魚、錦鯉などを90cm水槽で飼育する予定があるなら、グランデ900は間違いなく検討すべきファーストチョイス(第一候補)のフィルターとなります。これらの水を汚すスピードが早い魚種は、フィルターのろ過能力が少しでも不足すると、瞬く間にアンモニア濃度が上昇して水質が悪化し、病気になったり最悪の場合は全滅してしまいます。グランデ900の巨大なろ過槽にたっぷりと生物ろ材を詰め込んだ圧倒的な浄化パワーと、上部式特有の豊富な酸素供給能力は、こうした「水を汚すスペシャリスト」たちの過酷な飼育環境を底辺から強力に支え、健全な成長と美しい発色を促してくれます。
ろ過不足による水質悪化に常に悩んでいる方
「現在別のフィルターを使っているのに、どうしても水が白濁してスッキリ透明にならない」「週に何度も水替えをしないとニオイがキツくなる」「ガラス面にすぐ緑色のコケがびっしりと生えてしまう」といった、水質悪化に関連する深い悩みを抱えている方は、現在のフィルターの絶対的なろ過能力(ろ過槽の容積)が、飼育している生体の数や排泄量に対して完全に不足している可能性が非常に高いです。こうした場合、思い切ってグランデ900を導入し、高性能なろ材をたっぷりとセットして稼働させることで、これまでの苦労が嘘のように水がピカピカに透き通り、輝き始めることも決して珍しくありません。水質を劇的に、かつ根本的に改善したいという明確な課題と目的を持っている方にとって、グランデ900の暴力的なまでのろ過パワーは非常に頼もしい味方となります。
メンテナンスのしやすさと合理性を何より重視する方
仕事や家事など、忙しい日常生活の中でアクアリウムという趣味を長く楽しむためには、水槽メンテナンスの手軽さは非常に重要な要素です。外部式フィルターは動作音が静かで見た目も良いですが、いざ掃除をするとなると、硬いホースを外し、水が詰まった重い本体を水槽台から引っ張り出して風呂場などに運んで分解・洗浄し、再び組み立ててホースを繋ぎ、空気を抜く呼び水をする…という、非常に面倒で時間のかかる大掛かりな手間がかかります。 その点、グランデ900は水槽の前に立ったまま、上に乗っているプラスチックのフタを開けるだけで、わずか1秒でろ材にアクセスできます。そして汚れたウールマットのバスケットだけを片手でサッと取り出して風呂場へ持っていき、洗って戻すだけです。「強力なろ過能力は絶対に妥協したくないけれど、休日の貴重な時間を毎回のフィルター掃除に何時間もかけたくない」という、効率と合理性を重んじるアクアリストには、グランデ900のセパレート式ろ過槽は、まさにストレスフリーな最高のソリューション(解決策)と言えるでしょう。
グランデ900と他のフィルター(外部式・底面式など)との比較
グランデ900の購入を最終的に決断する前に、他の形式のフィルターと比較してギリギリまで悩む方も多いと思います。ここでは、90cm水槽でよく使われる代表的な他のフィルターとの構造的な違いや、お互いの弱点を補うための併用(ダブルフィルター)のアイデアについて解説します。
外部式フィルターとの比較(メリット・デメリットの明確な違い)
90cm水槽のメインフィルターを選ぶ際、グランデ900と最もよく比較検討される最大のライバルが「外部式フィルター(エーハイムなど)」です。 外部式フィルターの最大のメリットは、圧倒的な「静音性」と「水槽周りの見た目の美しさ」です。水槽の下にある専用キャビネット内にモーターを含めた本体を完全に隠せるため、水槽の上部が開放的になり、水景を一切邪魔しません。また、完全に密閉された環境で水が循環するため、水草の光合成に必要なCO2(二酸化炭素)が空気中に逃げにくく、水草を本格的に育成する水草レイアウト水槽(ネイチャーアクアリウム)においては、外部式フィルターが絶対的な必須条件と言えます。 一方、グランデ900(上部式)が外部式に対して勝っているメリットは、「メンテナンスの圧倒的な容易さ」「酸素供給能力の高さ」、そして「本体価格や消耗品のランニングコストの安さ」にあります。特に日々のメンテナンス性の手軽さにおいては雲泥の差があり、フンが多い生体メインの飼育であれば、掃除のハードルが低いグランデ900の方が圧倒的に水質管理が楽です。 つまり、選び方の基準としては、「水草レイアウト重視で、CO2添加を行い、静かさが必要」なら外部式フィルターを選択し、「大型魚や金魚などの生体飼育がメインで、水質浄化力と毎日のメンテナンス性を最重視する」ならグランデ900を選択する、というように、自分の飼育目的によって明確に棲み分けを行うのが正解です。
その他フィルターとの相性と併用(サブフィルターとしての活用)
さらに強固なろ過能力を追求したい場合や、万が一メインのフィルターが故障した際に水槽が全滅するリスクを分散させたい場合は、グランデ900単体だけでなく、他のフィルターを「サブフィルター」として同時に併用稼働させるのも非常におすすめのテクニックです。 例えば、「グランデ900 + 水中投げ込み式フィルター(ロカボーイなど)」という組み合わせは、水槽の上下で水を撹拌できるため、物理ろ過とエアレーション効果をさらに強力に底上げでき、酸素を大量に消費する金魚飼育などで非常に効果的です。 また、資金に余裕があれば「グランデ900 + 外部式フィルター」という、異なる種類のフィルターのダブル稼働にすれば、90cm水槽としては規格外の超強力で盤石なろ過システムが完成します。この場合、メンテナンスが容易なグランデ900のろ過槽にはウールマットを大量に敷き詰めて「物理ろ過専用(ゴミ取り係)」として頻繁に掃除を行い、掃除が面倒な外部式フィルターの方にはリングろ材だけを満載にして「生物ろ過専用(バクテリアの巨大マンション)」として半年以上手付かずで稼働させる、といった明確な役割分担を構築することが可能です。これにより、それぞれのフィルターが持つ長所だけを最大限に活かし、弱点を完全にカバーし合う理想的な環境を作り上げることができます。
グランデ900で理想の90cm水槽環境を手に入れよう
GEXの「グランデ900」は、90cm水槽向けの上部式フィルターとして、圧倒的な大容量ろ過槽と強力な専用ポンプを備え、長年にわたってアクアリストに愛され続けてきた間違いのない名機です。水が落ちる際のジョボジョボとした動作音が発生したり、水槽上部の照明スペースを大きく取ってしまうといった構造上のデメリットは確かに存在しますが、それを補って余りあるほどの「タフで強靭なろ過能力」「バクテリアを活性化させる豊富な酸素供給」「日々の手入れが苦にならないメンテナンスのしやすさ」「自分好みのろ材を詰め込める高いカスタマイズ性」という、フィルターとして最も重要視すべき圧倒的なメリットを持っています。
特に、水を汚すスピードが桁違いに早い大型の古代魚や肉食魚、そしてフンの量が多い金魚などを90cmという大型水槽で飼育する予定の方にとって、グランデ900は水質を長期間安定させ、大切な生体を病気から守り健康に育てるための、最強のパートナーとなってくれるはずです。最初は初期付属の純正ろ材セットをそのまま使うだけでも十分に納得のいく性能を発揮しますが、飼育に慣れてきたら、市販の高性能な多孔質リングろ材や、安価なウールマットを自由に組み合わせて追加し、少しずつ自分好みの最強のろ過槽へとカスタマイズしていく楽しみも、大容量のグランデ900ならではの奥深い魅力です。
現在お使いの90cm水槽のろ過環境にスペック不足や不満を感じている方、あるいはこれから本格的に90cm水槽を立ち上げて大型魚の飼育にチャレンジしようと胸を躍らせている方は、ぜひこの記事で解説したメリットとデメリットを十分に比較検討の材料にしていただき、GEXのグランデ900の導入を前向きに検討してみてください。グランデ900の持つ圧倒的なろ過パワーで、いつも水がクリスタルのように澄み切り、お魚たちが気持ちよさそうに泳ぐ、あなたにとって理想の素晴らしいアクアリウムライフを手に入れましょう!

